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2010.01.12

子どもはただ褒めればいいわけじゃない

子どもの言うことをすべて満たしてあげるのが真のやさしさではないと常々思っています。
同様に、叱責が多い子育ても私はあまり感心しません。
基本を“褒める”ことにおきながら、適度に子どもの壁となるバランスが必要だと思います。

IMG_0728.jpg

ピアニストの辻井伸行さんのお母さんが子育てを振り返って話す言葉が印象的です。

“小学3年の時、ある音大の先生に「目が見えないからピアノをやるのは大変でしょ」と言われたことがある。
いつ子は「絶対負けるもんか、今に見てろ」と心でつぶやいた。
でも、コンクール会場で「テンポはこれ」「ここが変よ」と眉間(みけん)にしわを寄せるようなことはしない。
「いいよ。最高」とひたすら褒める。 ”(引用:朝日新聞 天才の育て方 2009年12月1日)

音大の先生には対抗心を持っていた時でも、伸行さんを温かく包み込み、ひたすら褒めている様子がとてもよく伝わってきます。
ところで、ある雑誌に「娘の気持ち、息子のホンネ」という特集があり、そこに子どもたちのつぶやきがたくさん載っていました。
その中から「褒める」ことに関する言葉をいくつか引用してみます。

“「良かったよ~」と褒めてくれた後、必ず「でもあそこはね……」とダメ出しがある。褒められたことが吹き飛んじゃうので、褒める時は褒めるだけにして”

“自分より年上の子であっても年下の子であっても、ほかの誰かと比べて褒められるのはイヤ、バレエは自分との闘いなので、「前回よりキレイだったよ」とか「上手になったね」と言われたい。”

“自分で失敗したのがわかっている演技を、「今日はすごかったね」って言われるとすごくショックです。悪気はないんだと思うのですが……。本当はもっとできるのに、とすっごく悔しくなります。”

“点数とか結果だけじゃなくて、頑張っていることを認めてほしい。夜遅くまで勉強しているときとか、お母さんもたまに部屋をのぞいてくれるんだけれど、「ちゃんと見てくれているなかな」と思います。そのことを褒めてくれてもいいじゃない。”(引用:プレジデントFamily 2010年2月号)

・褒める時には手放しで褒める
・他の子と比べずに、その子の以前の姿と比べて褒める
・子どもの様子をよく見て、子どもが褒めてもらいたいポイントで褒める
・結果だけでなく、頑張りを褒める

短い言葉の中に、大切な要素がいっぱい詰まっているように思いました。
ただむやみに褒めればいいというものではないということですね。

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この記事へのコメント
二人の息子。
同じ腹から生まれて、同じように躾しても、全く違う人格を持って育つ。

兄弟を比べない。
兄を、弟を、それぞれをそれぞれの個性を見ながら躾た・・つもり。
向く方向は同じ。
通す筋は同じ。

親の背中を見てくれていた。
(ボス個人の想いです)


Posted by ボス。 at 2010.01.13 10:17 | 編集
こどもたちのつぶやきには
共感できます。
大人だって それは嫌だもの。

叱る時も誉める時も
自分がしてほしいことをして
して欲しくないことはしなければいいという
シンプルなことなのに なぜか
反対をやっているんですね~
Posted by 園長 at 2010.01.13 20:48 | 編集
うわっ(汗)
私はほめた後、時々「でも・・・」って言ってしまう時がある。
そっか~、子どもにしてみたら
ダメだしをしたら、ほめた事がチャラになるんだ~
私は、自分がほめてくれた事だけが頭に残るタイプだから
気にしなかった~
気をつけよ~っと^^

しかし、我が家のお子様ほめてばかりいると
調子に乗るから、時々ガツンと叱らないとダメなんですよね~(^^ゞ
Posted by ふぃる at 2010.01.14 23:34 | 編集
そうですね。
大人も子供も一緒で、褒めるポイントとか
タイミング、駄目だしの前振りにならないように
というのは大切だと思います。

といってあまり難しく考えすぎず
すごいと思ったこと、偉いなーと思うこと
親ももっと素直に口に出すっていうのが大切ですよね。
はっきり口にだしていないことって意外と多い気がします。
Posted by 海のいるか at 2010.01.15 10:53 | 編集
 う~ん、褒める時の四原則ですね。早速心に留めおき、生かして行きたいです。ここへ来るといいことがいっぱい書いてあるなあ~感謝感謝です。
Posted by 茶目太 at 2010.01.16 00:14 | 編集
そうですね~。子供の心、難しい~。
親が我が子と向き合っていたら褒めるポイントが分かるのかもしれませんね(^^)
娘がバドミントンの試合後、褒めるまたはアドバイスをする、どちらか・・・。結果もそうなんですが、内容なんですよね。負けてもどれだけ頑張ったか!今度に繋がる試合をしたか!
それに、以前より、どれだけ成長したかなんですよね。
負けて当たり前!と言う試合だと、相手に失礼なことなど話をしてます。
負けてもダブルスの時、どれだけペアを信頼して動いているか、技がどれだけ身に付いたか、等々・・・。
負けても努力が見られれば褒めてます。
子供に結果も大事、でも努力をしたら必ず結果がついて来ることも知って欲しいから・・・。

今、部屋の片づけを怒られて毎日きれいにしてます。今までは・・・(^^;)
部屋に約束事!って 〇〇をしなさい!って書いた紙が貼られているんです(^^;)何項目も・・・。でも、しなさい!って言葉だけじゃ~、嫌ですよね(^^)続かないですよね~。
最近頑張っている娘に
その貼り紙の横に、
「頑張っているね~。〇〇 お疲れ様~!」と名前入りでラミネートしたものを貼っています(^^)
それを見た娘、嬉しそうでした。
Posted by junmama at 2010.01.16 08:36 | 編集
■ボスさんへ
“同じ腹から生まれて、同じように躾しても、全く違う人格を持って育つ”
まさにその通り、不思議ですね。
うちも2人息子……実感しています。

■園長さんへ
おっしゃるとおり、自分の立場で考えれば明快にわかることですね。
でも、なぜか反対のことをしてしまう。
そう考えると不思議ですね。

■ふぃるさんへ
後段の内容、すごくよくわかります。
うちも一緒。
基本はやさしく接しているのですが、調子に乗ってきたり度が過ぎてくるとガツンといきます。
あっ、そうそう、子どもだけでなくカミさんも同じです(笑)

■いるかさんへ
いるかさんの持論ですよね。
こちらが思ったことは思っているだけでは伝わらない。
いろんな思いを伝える工夫、伝えようとする気持ちが大切だと私も思います。

■茶目太さんへ
そう言っていただくとうれしいです。
もっとも、私が言っているのではなく、
み~んな引用ですけどね(笑)

■junmamaさんへ
おっしゃるとおりだと思います。
子どもと向き合う、つまり子どもをどれだけよく見ているかということが、褒め方の質に直結しているんでしょうね。
さすが、junmamaさん、よく見ていらっしゃいますね。

★数日お休みしていました。皆様からせっかくコメントをいただいていたのに返事が遅くなってすみませんでした。
貴重なコメント、ありがとうございました。
Posted by 空飛ぶミケ猫 at 2010.01.18 21:54 | 編集
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